法人が支出する交際費等

 法人が交際費等に該当する支出をした場合、その支出した金額は、原則として損金の額に算入されない、つまり経費として認められないルールとなっています(もちろん中には、接待飲食費など損金の額に算入できるものや、定額控除限度額といった一定の金額まではその金額を損金の額に算入できるような場合もあります。)。この取扱いは、法人と個人事業者に対する税務上のルールの大きな違いのひとつといえるでしょう。

 この点、税務上の交際費等に含まれるか否か、実務上疑義のあるケースも多く見受けられるわけですが、その判断基準としては個々には、租税特別措置法関係通達や国税庁ホームページの質疑応答事例などを参考にするとよいでしょう。

 ただ、こうした取扱いの根底にある基本的な考え方としては、

① 相手方が、事業関係者かどうか

② 支出の目的が、「接待、供応、慰安、贈答」のいずれかに該当するか

を指摘し得ます。

 

 個別具体的な事例を検討するに当たっても、こうした考え方を十分勘酌した上で判断していくことが有用かと思います。